地球ごめん

地球環境について思ったことと、趣味のバイオリンについて書きます。という目的で開設したがなんか考え事の雑記が主。

バイオリン左手技術の整理/ポジションを皮切りに

バイオリンは演奏において左手で音程を作りますが、ギターのようにフレッドがないのがミソ。変幻自在な代わりに確実性がありません。


音程は残酷。音楽を奏でる楽しみが、音程を外しただけで、炎のような恥ずかしさに襲われます。別に死にはしないけど精神的にかなりやられます。演奏で飯を食う人は死を覚悟するのでしょうか。
究極的な目標として、完璧に制御された左手の技術を持ちつつ、音程など気にならないような、世界観豊かな音楽性と音色が欲しいもんです。

 

左手の技術について整理したい。死に物ぐるいの練習、練習!、練習!!によって高みに到達するのかもしれませんが、凡人にはまず根気がなく、そもそも自分の技術の理解の程度、何が必要か、もよくわかってません。バランス感覚がないのです。

ってことで整理を試みます。整理することで、練習の目標ができます。あるいは、練習が必要だ、と思っていたことが、単に集中力の話に落ち着くかもしれません。整理されて、各々の技術が取り出しやすい形にまとめられると、演奏中に技術を意識しやすくなることにもつながるでしょう。
何よりも、なるべく努力をしたくありません。闇雲な努力で絶望すること、壊れること、変なところに行ってしまうのが怖いのです。
そしてそれ以上に、整理することは楽しいです。自分の辞書、手引きを作る感覚だ。

※右手ももちろん同じことがいえるでしょうが、右手は技術の制御以上に芸術性、つまり人間性があらわれるもんだと思います。(左手は職人、右手は芸術家、と教わった)

 

ポジションについての感覚を皮切りに、手のフレームや運動性など、技術を整理していきたい。

 


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●技術の項目をなんとなく把握してみる

 

自分の言葉で、自分の感覚で技術を整理したいですが、ちまたには指導本が多くあるので、それから示唆を得ます。
本の目次だけでも示唆があります。引用させていただきます。

ヴァイオリン奏法と指導の原理

●イヴァン・ガラミアン/アカンサス弦楽研究会訳
音楽之友社


第二章 左手

体と楽器:姿勢、楽器の持ち方、左腕、手首、手、指と親指
左手の運動:指の垂直運動、指の水平型の運動、移弦運動、指と手を滑らせる運動、ヴィブラート運動
音程の調整
タイミング
特別な技術的問題:シフティング、二重音、トリル、左手ピチカート、ハーモニックス、半音階的グリッサンド、運指法
ヴィブラート:ヴィブラートの方、ヴィブラートの練習、ヴィブラートにおける特殊問題

音楽之友社のHPにも目次が記載されていました)

上記本は自身の師匠が教えてくれた本です。
メニューイン ヴァイオリン奏法」も持っていますが、まだあまりみてません。

 

自分の言葉で技術を整理していくなら、こんな感じの項目を考えてます。

・位置(ポジション、手のフレーム、拡張)

・運動(指の上げ下げ、シフティングなど)

・力の状態(重心の置き方・力み具合)

・指のタッチ

ハーモニクスや左手ピチカートはまだ習得していません。バイオリンは修行だ・・・。

 

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●まずはポジションについて。

自分は一応幼少からバイオリンを演奏しているので、なんとなくの位置感覚を有しています。しかし、音を外すのです。

なぜか、を考えると、普段なんとなくとっている1stポジション、3rdポジションが、幼少のころに獲得したものであるため、経験以外には何も確信がないのです。無意識でポジションをとれば当たるが、逆に意識すると、当たらない、ということが多々あります。理解と根拠がないのです。

 

人は、自分の体については何がどこにあるか、などを理解しているでしょう。右肩を触ろうとして位置感覚がないため左肩を触ってしまう、なんてことはないと思います(一般の話です)。いわば身体の地図。その感覚を楽器にまで延長しよう、ということがポジションの理解でしょう。(ボディマッピング、という言葉をイメージしましたが、またちょっと違うものみたいです)

 

根拠について。バイオリンは楽器、当然形があります。なので、理論的には、どの部分から何cmのところは何の音だ、というのが決まってます。形を頼りに、ここから何cm、という感覚で音をとること。それが根拠だと思います。

 

具体的なポジションの取り方の考え方は別に書きます。

演奏中にパニックになる、熱中している(しすぎる)とポジション感覚を失ってしまいますが、そんなときに、今ここにいる、これからここに行く、などの感覚を得たいもんです。


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技術を整理して文章にしていくのは、宣誓文みたいなもんだと考えています。書いたから、といって実行・継続ができているわけじゃあない。
辞書、手引きのようにまとめておくことで、壁を感じて途方に暮れたときに、書いたことを実践してみようか、と壁の打破の手がかりになるかもしれない。しかも取り出しやすくなる。


自分が実践している方法は自分のためのもので、正解とかではないです。書籍やネットの情報、は自分の体格・感覚、そして指導者と対話し吟味して参考にする姿勢。指導者に意見を聞くのが一番。
考え方に重きを置いているので示唆される点はあればうれしい。